現代人の一番身近に潜み、関心の高い病気のひとつが「肥満症」である。肥満症は高脂血症、糖尿病、高血圧はもちろんのこと、悪性腫瘍、脳卒中などの生活習慣病の引き金になる。自己の健康管理やスポーツをする上での自己管理のための「体重体脂肪計」が売れている。各メーカーともさまざまなタイプの製品を開発・販売し、消費者の関心を集めている。体重計測、体脂肪計測が健康管理の手段として定着している。また、パソコンネットワークを利用した管理や、より精密に計測する技術改良がみられる。

体重体脂肪計はこう使う

体重が少なくても肥満
 体脂肪は、体のために蓄えられエネルギーの源となる。生活のための活力源、体の保温、内臓を保護して正常な位置に保つなど、大切な役割がある。健康を維持するためにはある程度は必要なものなのである。
 しかし、この体脂肪が多すぎると肥満になる。日本肥満学会によると「肥満症とは肥満に起因ないし関連する健康障害を合併するか、その合併が予測される場合で、医学的に減量を必要とする病態をいい、疾患単位として取り扱う」と定義されている。肥満症かどうかの診断は、まず肥満かどうかの判定による。体脂肪率は非常に個人差があり、正常でも2〜25%におよぶ幅があり、年齢・性別によっても異なってくる。また、BMI(Body Mass Index)数値が25以上であると肥満と判断できる。
 体重が多いからといって肥満とは限らない。また反対に体重が少ないかといって肥満でないとは言えない。さらには、体脂肪率が低くても内臓脂肪率が高いという場合もある。そこで、自宅で簡単に体脂肪率が計測できる「内蔵脂肪計」が注目されるのである。

電流を流して測る
 では、体脂肪はどのように測るのか。多くのメーカーがBIA法という方法を用いている。これは、体の中の脂肪がほとんど電気を通さない事を利用しているのである。筋肉や血液などは、水分やタンパク質を一定の割合で含んでいるため電気を通す。そこで、人体に影響のない程度の電流を流し、電気抵抗の強さを測り体脂肪率を計算しているのである。
 いったいどのくらいの電流を流すのか。500μA程度の微弱な電流である。身体への影響はなく、妊娠している女性も安心して使用できる。しかし、ペースメーカーを装着している場合は使用しない方がよい。
手で測るもの、体重計のように上に乗って測るものなどがあり、それぞれに計測値に差が出る。会社の健康診断時の体脂肪率と家での体脂肪率が違うのは当たり前。さらに、体内の水分量は変化するため、朝と夜でも計測値が違ってくる。そこで、体脂肪率を測る基本は「同じ計器」「同じ時間・健康状態」「正しい姿勢」である。

進化する体重体脂肪計

内臓脂肪に注目
 皮下脂肪型の肥満より内臓脂肪型の肥満の方が、生活習慣病の危険度が高いことから、内臓脂肪の割合を測れる内臓脂肪計が注目されている。肥満は、高血圧・糖尿病・高脂血症を引き起こし、結果、心筋梗塞や脳卒中の根本原因となる。特に健康を害する肥満は腹腔内に脂肪が貯まる「内臓脂肪型肥満」が最も危険であると、最近の研究で判明してきた。つまり内臓脂肪の測定は、肥満症の管理や治療だけにとどまらず、動脈硬化性疾患の予防や治療にも極めて重要である。
 内臓脂肪の測定には通常X線CT法が使われる。これは人体腹部のCTスキャン断面像から脂肪組織の面積を出す方法であるが、この方法は家庭で内臓脂肪量を測定する方法としては適さない。そこで体重計メーカーは、性別・年齢・身長・体重・体脂肪率・ウエスト周囲径(へそ周り)などを基に、独自に開発したアルゴリズムを使ってCT測定値を推測する方式を採用している。

新技術で測定
 ダイエットをサポートするため、体筋肉レベル表示や経過グラフを表示したり、基礎代謝量を高めるために必要な両腕・両脚・全身の筋肉量を表示するものも販売されている。また、計測方法も家庭用体脂肪計に多かった「単一周波数」ではなく、家庭用体脂肪計ではじめて、「マルチ周波数」を採用した製品もある。これにより細胞外と細胞内を分けて測定ができ、またそれぞれの抵抗値の差もわかるので、より正確な身体情報が得られ、精度の高い測定結果を表示することができる。

ネットワーク対応機器の可能性
 体重計測を含めて、健康の維持・管理に関連がある計量計測情報をネットワークをつうじて一カ所に集めて、総合的に管理するためのシステムと、対応する計量器の開発が進められている。
 「ベストウェイトライフ」を提案するメーカーは、体脂肪計、血圧計、歩数計に通信機能を持たせ、専用パソコンソフトを使い自宅のパソコン上で総合的な健康管理ができる、通信機器対応型ヘルスサポートネットワークセットを発売している。
 パソコン上にネットワークを使ってデータが蓄積できることは、データ蓄積容量と収集データの活用範囲の制限をなくすことにつながるので、長期にわたる健康の維持・管理に威力を発揮することになる。
 これは、家庭内でのネットワーク化であるが、マンション内での体重計測などの集中管理システムが開発されている。ある建設会社は、マンション居住者に血圧計、血糖計、体脂肪計、心電計を配布し、各住戸に設置したLAN端末でデータをカウンセリングセンターに送信し、集中管理する健康状態を各自にモニターで知らせる健康管理システムを開発、施工物件に導入している。
 また、インターネットを使えば、医療機関や地方自治体の協力を得て、測定データ等をホストサーバーに送信し、そこで医師や保健士によるカウンセリングや運動プログラムのアドバイス、栄養指導などを受けることも可能になる。在宅医療や遠隔医療など、さまざまな生活シーンで活用できる将来性を秘めている。

精密体重計
 最近、最小目盛50gの精密体重計が開発されている。この精密体重計はスポーツ選手やスポーツ愛好家の体重管理に最適な計量器だとして注目されている。 スポーツライターの後藤新弥氏は、海外の著名なスポーツ・コーチの「五輪代表クラスの選手は、自分の今の体重をピタリと当てられる」という話を紹介し、「『働くランナー』『草の根スポーツマン』こそ、実はより正確な自分のデータを必要としている」と、精密な体重管理の重要性を説いている。スポーツ選手やスポーツ愛好家の要請にも応えられる体重計が50g単位で測れる精密体重計である。


各種スポーツイベントに協賛
 フィットネスダンス大会やマラソン大会など、各種のスポーツイベントに協賛して、賞品の提供やイベント会場に出店して、参加者の体重や体脂肪、血圧を計測するサービスや、商品の展示即売を行なっている。マラソン大会の会場では参加ランナーが、走る前と後の数値の変化をみるため数人のグループで計測サービスを受けている姿があった。

 

基礎代謝量とは

 簡単に言うと、人間が生きていく上で必要不可欠なエネルギーである。
 例えば、体温の維持や、呼吸をしたり、心臓、腎臓、胃などを動かすために必要であり、当然、寝ているときも消費している。基礎代謝が消費エネルギー中に占める割合は60〜70%と高く、たとえスポーツをしたとしても消費エネルギーにすると意外に少なく、運動したからといって食べ過ぎ飲み過ぎは、太る原因になる。
 基礎代謝を上げれば脂肪が燃えやすい体質になり、食べても太りにくい身体にすることが出来る。

基礎代謝量チェック   
 1 体温が35.9度以下だ
 2 少し食べてもすぐ太ってしまう
 3 身体がむくみやすい
 4 生理不順、生理痛がひどい
 5 手足が冷える、ほてる
 6 疲れやすく、朝まで疲労が残る
 7 あまり汗をかかない方だ
 8 頭痛、肩こり、腰痛がある
 9 普段、体を動かすことが少ない
10 顔色が悪い、肌も荒れやすい
(7項目以上あてはまると基礎代謝量が少ない)

基礎代謝量計算式
年齢 男性 女性
15〜17 27.0×体重 25.3×体重
18〜29 24.0×体重 23.6×体重
30〜49 22.3×体重 21.7×体重
50〜69 21.5×体重 20.7×体重

※基礎代謝量は、一般的に体温を上げる必要のある冬の方が高い。
BMIとは

Body Mass Index(ボディマスインデックス)
 厚生労働省の栄養調査でも肥満判定の指標として使われる値。この値が22なら「標準」、18.5以上なら「やせ」、25を越えると「肥満」ということになる。

「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」             

 この指標は、統計学的に「その体重の人が最も病気になりにくい値」を出している。男性は22.2、女性は21.9疾病率が最も低い値となっている。

 

|HOME|
体重計のページへ
体脂肪計のページへ

これは便利!計量器いいもの通信販売